2026.08.26
「工務店のこれからを展望する ライフデザイン・カバヤ株式会社②」2026年5月26日(火)住宅産業新聞に掲載されました
日本優良ビルダー普及協会 窪田健太郎会長に聞く②
耐震注力で1棟単価アップ 受注減でも業績が良くなる体制に
日本優良ビルダー普及協会(JGBA)の窪田健太郎会長(ライフデザイン・カバヤ社長)へのインタビューの2回目は、同社が耐震性能にかじを切り、CLTハイブリッド構法を前面に押し出したことで、どのような変化があったのかを聞いた。同社はCLTハイブリッド構法の販売によって1棟単価がアップしたため、「仮に受注棟数は落ちた場合であっても、会社としては業績が良くなるようなパターンを確立できるようになった」と強調している。
――他社は断熱性能や省エネ性能に注力しているなかで、耐震性能にかじを切った。
窪田 私たちは当社に興味を持ってもらった人たちに対して、競合負けをしないことが課題となっていた。着工棟数の減少によって、少ないパイの奪い合いになっている時代において“何でもやります”となると、結局は自分自身の首を絞めることになる。CLTハイブリッド構法を開発して、耐震性能に注力するようになってからは1棟単価とともに利益率も上がった。これまで100棟を売っていた場合と比べ、60棟でも同じ利益額を稼げるような取り組みをしている。年間棟数が前年度並みを確保できれば、利益額も増えるため、会社の体質そのものを変えることができる。
――デザインにも力を入れている。
窪田 会社名に「デザイン」と入っているので、耐震性能が高く、断熱・気密性能も担保し、さらにデザインの良さもアピール。さらに社会貢献を行うなど“地域に根差した社会インフラのような会社”であることをお客さまにアピールすると、「そういう会社であれば安心」ということになり、価格競争に巻き込まれないような会社を目指している。
――コロナ禍前後で変わった点は。
窪田 コロナ禍以前は受注棟数が右肩上がりだったが、2020年ごろから棟数を落としている。理由を調べてみると、当社はこれまで住宅事業だけのスリムな経営体質だったが、特建事業、海外事業、フランチャイズ事業を手掛けたことで、経費がかさむことになった。そういった中でCLTハイブリッド構法を開発し、国土交通大臣の認定を取得。商品構成をシンプルにし、CLTハイブリッド構法を前面に押し出すようになった。それによって急に価格帯が上がったので、営業担当者が対応できなくなったこともあり受注棟数が落ちる結果となった。現在は社員教育の徹底や中途採用で即戦力を採用することで対応している。
――世の中はデフレからインフレ基調にシフトしている。
窪田 これまで当社は土地と建物のセットで、ローコストともいえる価格で提供していた。しかしCLTハイブリッド構法という“武器”を得てからは、価格帯は中間層から上を狙う価格帯に変えた。営業担当者も高価格帯の商品を売ることに慣れてきており、仮に受注棟数は落ちた場合であっても、会社としては業績が良くなるようなパターンを確立できるようになった。これまでのようにローコスト会社との競合ではなく、大手メーカーとの競合というかたちになっているため、これからは更なる成長に向かっていくという感触を持っている。(続く)


